2020年に観た映画の感想

2020年に観た映画の感想をこのページに書き記しておきます。新しく観るたびに更新していくつもりです。自分の記憶というのは本当に当てにならないというのをこの歳になると痛感します。

写真が残るような場合はAdobe Lightroomで時系列上に揃えた写真を眺めることで、写真を契機に細部を思い出すこともできるのですが、映画の場合は写真に記録できないので、すぐに忘れてしまう。自分のレビューを世に広めたいという訳ではなく、純粋に記憶の補完のための備忘録です。

昔だったらGoogle+でやっていたのでしょうが、今はもうありません。Facebookは後から見返すのが困難で検索もクソですし、Twitterは短すぎる、という訳でここでします。

ネタバレ等もあると思うので、観たことがない映画が含まれている場合はご注意ください。ぶっちゃけ私は映画評論家でもなんでも無いので、無理して読む必要はまったくありません。

基本的に映画は同居人と行くので、互いの趣味が交互にきます。

スターウォーズスカイウォーカーの夜明け(Star Wars: The Rise Of Skywalker)

賛否両論が沸き起こっています。スター・ウォーズシリーズはスピンオフも含めて全て見ましたが、私個人の意見としては、些か退屈な作品だったと言わざるを得ない。風呂敷は広げるよりも畳むのが難しい。

スターウォーズシリーズも子供の頃はSFとして見ていたが、今はファンタジーと言うか、70年代・80年代の世界がそのまま進化したスチームパンク的世界として見ちゃいますね。

1月3日にTOHOシネマズ甲府で鑑賞。甲府と名乗っているが実際には昭和町。

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(A Man Who Killed Don Quixote)

これは私がどうしても観たくて観に行きました。この映画はテリー・ギリアムが過去に映画化に失敗したことで有名です。実に30年近い歳月を費やして、紆余曲折を経て完成したものなので、ギリアムのファンとしては絶対に観ないとまずい。

日本での広告宣伝活動はあまり行われていないようです。私はテリー・ギリアム本人のFacebookで実はこの映画が完成していて、日本でもついに公開される、ということを知りました。

邦題が『ドンキホーテを殺した男』ではなく『テリー・ギリアムのドンキホーテ』になっています。たぶん日本での興行的大ヒットは最初から諦めていて、テリー・ギリアムのファンの人達だけきてくれれば、まぁ、いいか、といった感じのマーケティング戦略だと思います。実際、ほとんど話題になりませんでした。

しかし、映画の方は素晴らしかったです。歴史的名作である『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』を超えるとは言わないものの、テリー・ギリアムの代表作の1つと言っても良いのではないでしょうか。興行収入だけが映画じゃないんです。将来的に再評価される日が来ると信じています。

主演はアダム・ドライバー。スター・ウォーズの新シリーズでカイロ・レン役をやっている人ですね。この映画のほうがより良い味を出していると思います。ドン・キホーテ役はテリー・ギリアムの盟友ジョナサン・プライス。最近はGames of Thronesにハイスパロウ役で出ています。

ちょっとネタバレになってしまいますが、映画の内容はマジックレアリズム的でありながら実際にはずっとリアルなのが面白い。そして最後は「ドン・キホーテ・スピリット」のようなものが継承されて次世代に受け継がれていくというのを示しているのだと思います。ダライ・ラマとかそんな感じで。

テリー・ギリアム自体がおそらく自分のことをドン・キホーテだと定義しているのではないでしょうか? たとえ時代の波に逆らうような生き方でも純粋に自分のやりたいことをやり通す。そんな生き方に私も憧れていますが、時代の流れにそれなりに合わせながら、隙間をさがして生きています。

1月27日にTOHOシネマズ海老名で鑑賞。

パラサイト

これも私の趣味。私は映画ファンと言うほどではないので、正直言ってアカデミー賞でニュースになるまで知りませんでした。が、非英語の映画がアカデミー賞で4部門などというのはかなり異例のことなので、これは1アジア人として要チェックだと思い鑑賞。

監督の名前は意識していなかったのですが、ポン・ジュノ監督の映画は『スノーピアサー』を観ていました。主演はキャプテン・アメリカで後にブレイクするクリス・エヴァンスでしたね。

この映画の中に『独島は我が領土』という韓国のプロパガンダソングの替え歌が出てきていて、それにまつわるムン・ジェイン大統領とポン・ジュノ監督のやり取りが一部の報道でやり玉に挙がっていました。が、映画の内容自体は別に反日プロパガンダとかではありません。

結局、韓国で反日があれだけ盛り上がっちゃう原因は、映画の中で描かれているような悲惨な境遇の人が多いからなのでしょう。そして日本でも両極化が進んで、恵まれない境遇の人達が増えたので、同じレベルで争うようになってしまった。どちらの国でも余裕のある人達は「金持ち喧嘩せず」って感じだと思われます。

2月13日にTOHOシネマズ甲府で鑑賞。

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(Knives Out)

これはミステリーオタクの同居人の趣味で観に行きました。が、私も大いに楽しめました。マイアミバイスのドン・ジョンソンを久しぶりに見ることが出来た!

主演は007シリーズのダニエル・クレイグで、キャプテン・アメリカのクリス・エヴァンスも重要な役で出ています。が、実際の主役はマルタ役のアナ・デ・アルマスですね。イノセントな美少女という美味しい役で大物二人を食っていました。

監督と脚本はスター・ウォーズ最後のジェダイなどを手掛けたライアン・ジョーンズ。実はアガサ・クリスティーの大ファンだそうです。イギリス映画っぽいノリですが、アメリカ映画です。

この映画はプロットがとても優れていて、そこが命だと思うので、ストーリーの詳細は語りません。ミステリーファンでなくても楽しめると思います。

ちなみにKnives Outというレディオヘッドの曲もあるので、どういう意味なのだろうかと思って調べましたが、通常は「the knives are out」というようにbe動詞を伴って使用し、単にナイフが出ている状態、転じてその場に居合わせた人々がみな攻撃的になっているような状態を指すようです。

2月21日にTOHOシネマズ南大沢で鑑賞

チャンス (Being There)

コロナ禍が発生し、映画にけない日々が続いた。映画館は閑古鳥がないた状態が続き、新作上映のは延期された。その代わりに過去の名作を映画館のセレクションでやっていて、この作品もその一環としてTOHOシネマズ甲府で上映されていた。6月2日に鑑賞したが、客は我々を含めて4名だけでした。これだけ空いていれば、感染のリスクは皆無だと思います。

この映画の中でエウミール・デオダートがカバーした『ツァラトゥストラはかく語りき』(2001年宇宙の旅で有名なリヒャルト・シュトラウスのあの曲)が流れるんですが、これが映画館の音響で聴くと最高でした。リバイバルは安いので音楽鑑賞メインで行くのもありだと思います。今にしてみれば、同様にリバイバル上映していた『セッション (Whiplash)』を映画館で観る絶好の機会だったのに、のがしてしまったのが悔やまれる。

テネット (TENET)

9月のシルバーウィーク中はネットで非常に話題になっていた作品。連休後の9月24日に沼津シネマサンシャインのIMAXシアターで鑑賞。低音再生が重要なので、IMAX向きの作品だと思います。難解だという前評判を聞いていたので、ネタバレ覚悟で予習してから行くか迷いましたが、結局そのまま鑑賞。結果的にはネタバレ覚悟で予習しておいたほうが良かったかもしれない。

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