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Memsourceを使ってみた

久しぶりに翻訳の仕事を受けたら、TRADOSじゃなくてMemsourceというクラウドベースの翻訳ツールの使用を指定された。
と言っても翻訳業界の外の人にはなんの話だかピンとこないかもしれない。SDL社のTRADOSというのは私が翻訳業界に入った20世紀末に出現して、あっという間に業界のデファクトスタンダードになった翻訳支援ソフトなのだが。結構お高い割にはバグが多いソフトで、コンコーダンス(訳語検索)なんてついぞ使いもになることがなかった。しかしながらデファクトなので仕方なく最小限の頻度でアップデートしてきた。最初に買ったのはTRADOS FL5でいまだにTRADOS2011をしぶとく使い続けています。
 
もう10年ぐらい前からずっと英訳を担当してる某医療機器の新規ドキュメント案件が発生して、慣例的に私のところに依頼が来た。私にとってはおなじみの案件なので特殊な用語も割と楽に対応できるのだが、今回からTRADOSではなくMemSourceを使用してくれとエージェントに頼まれた。
この年齢(先日47歳になりました)になると、人間多少は保守的になるもので、使ったことがない製品に対応するのは少々面倒くさい。しかし、キャッシュフロー的に受けておきたいタイミングだし、このエージェントとは長年に渡って信頼関係を築いているので、受注することにした。
で、Memsourceをちょっと使ってみたのだけれど・・・、これ素晴らしいです。
まず第一にMacで産業翻訳ができちゃう。TRADOSを使うためだけにVMWare FusionとMS Windows&Officeを購入していたのですが、その必要がない! 拍手!
しかも翻訳者はクライアントソフトを購入する必要がない。ブラウザでも作業できるし、Mac用のデスクトップアプリ(無料)もある!
素晴らしすぎるでしょ、MemSource。まだ使い込んでないけど、今のところは大絶賛しちゃいます。はやくTRADOSに取って代わってデファクトスタンダードになってほしいなぁ。
使っているときにたまに上書きモードになってしまうときがあります。上書きモードと挿入モードの切替はWindowsならばInsertキーでできますが、MACの場合はOption + oで切り替えます。

初めてMemsourceを使う翻訳者さんはこのあたりをチェックすると基本的な使い方がわかります。