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「ぱくたそ」の画像がShutterStockに勝手に登録されていた件

フリー画像素材を米企業が「有料販売」 被害訴えたサイト「削除してほしいと懇願」

「ぱくたそ」の画像が「ShutterStock」に勝手に登録されて販売されていたという事件? が記事になっていた。しかしですね、こんなのこの業界では日常茶飯事ですよ。ShutterStockはGetty Imagesと並ぶ業界の雄で、PIXTAやフォトライブラリーとは全然規模が違う。要するに、ここで販売されている億単位の写真の中に、誰かが著作権者に無断で登録した写真が紛れていたということでしょう。そんなことがなんでニュースになるの? というのが正直な感想。

コメント欄にはストックフォトというビジネスを知らない人たちが頓珍漢なコメントをたくさん残していますが、ShutterStock(以下SS)自体が意図的に「ぱくたそ(以下PKTS)」の写真を無断転載することは絶対にない。なんのメリットもない。具体的に何枚無断掲載されたのかは書いていないが、一枚でこんなニュースになっているなら失笑ものだ。なにしろ売上は$0の可能性が高い。

マイクロストックなんて売れ筋のポートレートをちゃんとモデルリリースを取って万単位で登録しないとまともな収入にならない。無断で転載した人間もSSにコントリビューターとして登録するときには運転免許証やパスポート等の顔写真付きの身分証明証のコピーやらなんやら渡してるはずで、紐付けられているPaypalのアカウントについても同様だから、IDの特定は簡単だと思う。そのあたりまで偽造してもリスクが多いだけでたいした収入にはならないし、意味はないと思う。もし万が一、組織的にそういう犯罪が行われているならば、業界全体として対応が必要だろうけどね。

しかし再発防止とか訊かれてもSSも困るだろう。業界内での標準的な対策はしているだろうし。逆に誰かがPKTSに対して(本物の)著作権者に無断で転載した場合に、PKTSはちゃんと対応できるのだろか?

なぜSSはすぐに問題の写真を削除しないかというと、著作権を侵害されたと嘘の主張をする人間も中にはいる。YouTubeに自分が撮影した動画をアップロードしたら、誰かが著作権違反だと申告したらしくて止められたことがあったが、ああいう嫌がらせというのはよくある。そのたびにレビューしてPublishした写真や動画を削除していたらキリがないし、無駄な経費が多すぎるんだろう、と推測する。もし、虚偽の申告に基づいて写真や動画を削除してしまったら、商品を提供しているコントリビューターに嫌われる。私だったら激怒する。ストックを本格的にやりだすと撮影する時間以上に登録作業に取られる時間のほうが長くなるからね。

そもそもPKTS自体も一応はエージェントで、管理人を含むコントリビューターたちが著作権者なのだから、PKTSがSSに問い合わせる案件ではなく、PKTSに登録している著作権者本人がSSに問い合わせるべき問題なんじゃないの? そのあたりについては記事には何も書いていない。

いずれにせよマイクロストックなんて一部の例外を除いてほとんど儲かっていないし、PKTSの中の人や関係者もそれを知っているから、ライセンシングで稼がないビジネスモデルを採用しているのだろう。

結局これがニュースになったのも、名前を売りたいからじゃない? という疑念が湧く。数万という単位で無断盗用されていないのであれば、実質的な被害額はかなり小さいと思われる。

Videoblocks (Storyblocks)のCEOからメールが来た

と言ってもコントリビューターみんなに送っているやつです。

要するにいままでは会員の会費だけでサイトを運営して、クリップの売上は全額コントリビューターに支払っていたけど、8/1からは50%になりますって話のようだ。ちょっとこのサイトでも売れだしてきた矢先だから痛い。それでも他のサイトと比べて特に悪い条件じゃないから置いておきますけどね。どうせ登録作業はみんなまとめてコピペでやってるし。

ま、スタートアップのときは大盤振る舞いでコントリビューター(コンテンツ提供者)をたくさん集めて、軌道に乗ったらコミッションレートを変えるっていうのは常道手段だよね。PIXTAもやった。昔はいちいち怒ってたけど、もう最初から織り込み済み。そのうち動画も売上とか貢献度に合わせてコミッションレートが変わる時代が来るだろうから、その時までにカタログを充実させて最高レートをもらえるようにしておかないとね。

https://www.videoblocks.com/portfolio/kritayuga

 

アマナイメージズから一方的に新しい契約書が送られてきた。

アマナイメージズから一方的に新しい契約書が送られてきた。なんでもアマナに登録されているRF作品を同社のマイクロストックレーベルであるFor Your Imagesでも併売することになったそうだ。・・・へ!? 慌ててFor Your Imagesなるサイトを調べる。どうやら昔はTag Stockと呼ばれていたらしい。安い、めちゃ安い。PIXTAよりも安い。併売っていくらなんでも値段差ありすぎでしょ? そもそもアマナと契約する時に、Getty Imagesは同じ価格帯だからそのまま売ってもらって大丈夫だけど、PIXTAとかFotolia(今はAdobe Stockに吸収されている)はマイクロなので併売はやめって欲しいってアマナの中の人に言われたのですが・・・ 私は真に受けてPIXTAのアカウント消しちゃったんですけどね。ま、もともとPIXTAに上げていたのは、散歩中にコンデジで撮ったスナップ写真ばかりなので、たいして売れてませんでしたけど、今にして思えば写真だけ引き揚げてアカウントは残しておけばよかった。登録されていた写真を全削除した旧fotoliaのアカウントはadobeの中で生きていました。

で、報酬がFor Your Imagesのサイトに掲載されていると書いてあるから、ググっでみたら、これ。
https://foryourimages.com/guides/c01-005

思わずフザケンナ、とつぶやきました。アマナの中の人にRFを増やしてほしいと頼まれたから、RFも結構登録したんですけどね。もう上げません。アマナはRM専用かな。RFはAlamyとか試してみるか。

去年の秋ぐらいから、アマナとGettyに登録している写真を倍増させたけれど、(今のところ)アマナは登録枚数を倍増したのに売上が激減、Gettyはだいたい枚数分ぐらい売上が増えている感じ。登録作業についてはテンプレートが使えるGettyの方が圧倒的に楽。アマナは本当に登録が面倒くさい。その上、反映されるのに異常に時間がかかる、提出してから3ヶ月から半年ぐらいはかかる。Gettyは大抵2週間以内に反映される。

それに販売力がぜんぜん違う、同じ枚数の写真を登録すればGettyのほうが10倍は売れる。flickrのmoment契約なのでコミッション率が悪いけれど、それでも一枚あたりの稼ぎには数倍の差がある。一昨年ぐらいまでは、コミッション率を加味したアマナとGettyの一枚あたりの稼ぎはあまり変わらなかったんですけどね。正直言って、アマナに登録するために使った時間がちょっともったいない。その分Gettyの写真を増やしておけばよかった。

ただしGettyは独占契約なので、全部Gettyに登録してしまうと自分が自由にできる写真がなくなって困る。CDジャケットに使いたいとかWebに使いたいとか年賀状に使いたいとカレンダーに使いたいとか決め打ちで依頼が来るので、自分でも自由に販売できるようにお気に入りはAmanaに非独占RMで置いてあります。非独占だからアフロとかナビとかにも置いてもよいのだけど、登録作業の時間給が最低時給を下回るような展開になるんだったらアホくさいですな。

しかし、これ本気なんですかね? アマナとフォーユアで併売していて、あえて高いアマナから買う人っていないでしょう。いたらいたで倫理的に問題があると思うし、アマナのブランド価値も低下しちゃうんじゃないかな。

あんなに使いづらいアップローダーを使って格安で販売される写真をアマナに登録する奇特な人はいないと思う。PIXTAとかすごいですよ。タグをいくつか入れればAIが関連性が高いタグの候補を表示するので、後はクリックして選ぶだけ。AdobeストックのAIは画像から判断して勝手にタグを入れてくれます。間違っているのを消したり上書きするだけ。

12/15までに異議申し立てをしなければ自動で新契約が有効になってフォーユアで併売されるそうなので、アマナからの案内を放置している人や連絡するのを面倒臭がっている作家をターゲットに、とりあえず一気に格安RFコンテンツを増やそう、って腹なんでしょうか。そんなことをしたら、作家と客の信頼を同時に失うような気がするんですけどね。

私は当然断ります。冗談じゃない。ちゃんと撮影にもレタッチにも手間ひまかけてるんだからこんな値段じゃ絶対に売らない。

アマナとしても苦渋の決断だったのだと信じたいけど、正直言って経営的に大丈夫なのかちょっと心配になります。アマナ、ナビ、アフロは合併して一つにならないとGettyに太刀打ち出来ないんじゃないでしょうか。

アマナとGettyどちらが良い?

アマナがマイナンバーを送れと言ってきたけど、これ送らなかったら契約破棄されるのかな?

Screen Shot 2016-07-21 at 4.48.14 PM
 
アマナの方が取り分はいいし、RM/RFを選べるのは良いのだけど(さらに契約時にRM・RFごとに独占/非独占も選べた)、Gettyのほうが販売力はある。
 
いまチェックしてみたら珍しく両方売れていた。Gettyはロンリープラネットと博報堂、アマナはプレジデント社「火山の国日本(ムック)」と旺文社の新ドライブ本、値段から言って小さいでしょう。出版はアマナの方が多い感じ。表紙でどーんと使ってくれないかね・・・
 
ストックも本気でやれば結構稼げるのかもしれないけどなにしろタグ付け・登録作業が面倒くさい。ストックをメインにすると文字を入れる場所を確保するために余白をつける癖がついてしまうので、(アーティストとしての)写真家として勝負するならばマイナス要因になる、ということを何度か言われたことがある。とりわけギャラリストや先輩プロ写真家など、一目置くべき存在の人に言われたので留意すべき点だと思うが、「これはストック用」と割り切って撮れば大丈夫じゃないかな、という気がしている。
ネットでバズる写真、フォトコンで受ける写真、ギャラリーで売れる写真、ストックで売れる写真、全部違う。近頃は全部使い分けようと思えば使い分けられるだけのスキルが身についたと思っているが、ネットでバズる写真——つまり彩度とコントラストと明瞭度が異常に高く、スマホで一瞬だけ見る分にはいいけどプリントすると凄く気持ち悪い写真——については美意識的にやりたくない。
ストックフォトが魅力なのは一度頑張って大量に登録すればあとは放っておいてもある程度収入が入るという点か。なにしろずっとフリーランスだったし世代的にも年金には殆ど期待できないので、老後への布石としたい気もする。けど、そのころにはアマナもGettyも潰れてたりして。やはりリスクの分散という観点から見ると両方に登録し続けるべきかな。1つだけのほうがファイルの管理はずっと楽だと思うけどね。
 
そういえば昔バックパッカーだった頃(20世紀末ごろ)なぜか日本人のバックパッカーはみんな口をそろえて「ロンリープラネッツ」と発音していたような気がする。a lonely planet=Earthと考えれば単数形なんだけど、ロンリープラネットのガイドブック複数という意味だったのだろうか。それとも所有格だったのか・・・