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オリンパスがデジカメ事業から撤退するかもしれない?

オリンパス、“物言う”外資系ファンドを経営に参画させるウルトラCで株価急騰 〜デジカメ事業から撤退の可能性も〜

というニュースが出ていた。あくまで推測に過ぎないが、カメラ部門は赤字を垂れ流しているのだから有り得る話だ。危ないと言われているニコンでさえ、カメラ部門は一応利益を出している。ニコンが危ないのは半導体装置事業などが更にひどい状況だからだ。

最近はボディ内手ぶれ補正機能を搭載したカメラが増えたが、手ぶれ補正の技術に関しては間違いなくオリンパスが一番だと思う。その点は非常に魅力的なのだが、近ごろはオリンパスのカメラを買っていない。

なぜマイクロフォーサーズではPanasonic GH5を使ってE-M1MK2を使わないかというと、動画だ。動画のクオリティがぜんぜん違うし、オリンパスのカメラはマイクプリの質も低い。駄目な音しか撮れない。別途レコーダーを用意すると作業が増える。フリーランスにとって作業が増えるというのは収入が減るのと同じことだ。

もし、OM-Dが4K 422 10bit内部録画なサポートし、プリアンプの品質を上げたならば間違いなく購入するだろう。オリンパスの手ぶれ補正技術があれば、ジンバル無しで運用できる。ものすごくスピーディに4Kのフッテージを量産できてしまう。しかし、上層部がインタビューでスチールに注力すると言っているので、望み薄だろう。

スチールだったらフルサイズ機が欲しい。フルサイズであの手ぶれ補正だったら最高だ。三脚なんていらない。動画も静止画も両方撮る必要があって1台しか持っていけないときはPanasonic GH5を持っていくが、スチールは大したことない。所詮はマイクロフォーサーズ。大伸ばししないのであれば十分とも言えるが、フルサイズの高画素機に慣れた人にはがっかりな画質だと思う。私の場合は風景がメインなので、プリントにしてもストックにしても高画質な方が望ましい。A4雑誌の大きさまでの仕事ならばMFTで十分だろうけど。

というわけでオリンパスの技術の凄さは認めつつ私のニーズとは噛み合わないので、買えないでいる。

確かに小型カメラのニーズはあるのだろうけど、スマホがどんどん進化しているので、M43はどんどん苦しくなる。マーケットの規模がぜんぜん違うので、スマホのカメラには途方もない研究開発費が掛かっているのだ。スマホよりもちょっと大きい、という程度のセンサーだと勝てなくなるだろう。カメラを買うのはマニアとプロだけになるので、M43を選ぶ人はどんどん少なくなるだろう。APS-Cやフルサイズでも十分にコンパクトな機種があるし、高画質のスマホもあるので、静止画では望遠域以外で使う理由があまりない。

E-M1Xは凄いカメラだと思うけど、売れないと思う。絶賛する人は多いが、実際に買う人は少ない。そういうカメラだと思う。私も収入が今の倍あったら欲しいが、どうしても必要なカメラではないので手が出ない。フルサイズとヨンニッパは重くて持てないけど、カワセミが撮りたいというような人ならば是が非でもほしいだろうが、ちょっとニッチすぎる。M43にあの性能を求める人の絶対数はかなり少ないと思う。

オリンパスはLマウント連合に入ってフルサイズで戦うのが一番良いと思う。マーケットは縮小していくのだから、すべてのマウントが残れるわけではない。オリンパスが一社でM43を支えるのは厳しいだろう。Panasonicは一応M43も引き続きサポートすると言っているが、徐々にフェードアウトしていくのは間違いない。ペンタックスも同様に単独で自社マウントを支えるのは厳しいと思う。

もし仮にオリンパスがカメラ事業から撤退することになったとしても、手ぶれ補正の技術は圧倒的だし、手持ちハイレゾみたいな独自の技術も持っているので、カメラ事業だけ買収したがる会社もあるのではないだろうか? 買う余力があるのはソニーとキヤノンぐらいだろうから、その時にミラーレス時代の覇者が決定するかもしれない。