月別アーカイブ: 2015年4月

ネパールの人たちにお悔やみを申し上げます。

当初この地震のニュースを聞いた時は、恐らく死者・行方不明者の数はもっと増えるだろうと思ったが、やはり大変な大惨事になってしまったようだ。

ネパールには二十代の頃に四ヶ月以上滞在した。大変居心地の良い国だった。最近山登りにハマっているので、今度はトレッキングメインで行ってみようかな、なんて考えていた矢先の出来事でした。

被災したネパールの人たちには心からお悔やみを申し上げます。

無理の無い範囲で少額寄付しました。こういう時は日本赤十字を使うようにしています。募金がちゃんと被災者に使われるか心配ですからね。しっかりしたところを通して募金したいです。

日本赤十字社(ネパール募金ページ)
https://donate.jrc.or.jp/jrc/application/selectCampaign?s=selectCampaign&campaign_cd=134

アニメーターの生活苦

アニメ若手制作者 平均年収は110万円余

アニメータの生活が苦しいという話は昔から聞いていたが、ここまで悲惨な状態というのは心が痛みますね。これ所得じゃなくて収入なんですよね。とてもじゃないけど生活はできないと思うので、実家に寄生している人が多いのでしょう。

アニメーターの平均労働時間は11時間だそうなので、東京都の最低時給¥888貰えて残業代が25%増になっていれば、週休二日だとしても、250万円以上の年収になるはずです。

(¥888 x 8 (労働時間) + ¥888 x 1.25 x 3 (残業時間)) x 20 (日数) x 12 (月数) = ¥2,504,160

しかし、この記事には以下の様な記述があります。

「動画の制作者の多くが1枚数百円という契約で仕事を請け負っていることが要因」

これは恐らく内職的な請負制にすることで最低時給以下で労働させるためのシステムなんでしょうね。

ではアニメーターを雇っている制作会社がどうしようもなく冷酷な雇い主かと言うと、一概にはそうも言えないような気もします。結局250万円払うようなシステムにすると、仕事が全部海外に流れてしまって、アニメーターたちが失職してしまうのではないでしょうか。

長い目で見れば、グローバル化が一段落すれば日本と発展途上国との賃金格差がそれほど激しくなくなるので、国内に仕事が戻ってくると思います。最近では中国の人件費が高騰して、生産工場などを他の国に移す企業も多いですからね。しかし、カンボジアだミャンマーだと世界の工場の受け皿になる国は暫く現れるでしょうから、グローバル化が一段落するのは数十年後のことでしょう。

解決策としては国が援助してあげるぐらいしかないかもしれないですね。クールジャパンを国策として推進するのであれば、アニメーターの援助の予算を少しぐらい計上しても良いような気がします。

Kyocera Torqueのカメラ

冬山でも使えるスマホが欲しかったので、去年の秋にiPhone 5からKYOCERA TORQUEに買い替えた。マイナス20度でも安定動作するのは素晴らしいのだけど、とにかくカメラが酷い。

常に緑かぶりするので、マゼンタ側に思い切り振ってやる必要がある。この機種のオートホワイトバランスを作った人は色彩感覚がかなりおかしい。プロに相談して作ってほしいものだ。

そしてiPhoneならば画面をタッチして、ピントを合わせたり露出を調整したりできるが、これがきちんと機能しない。最短撮影距離がかなり長くぜんぜん寄れない。夜はスマホで撮るには暗すぎるので、一眼のプレビューやライブビュー画面をスマホで撮影してTwitter等にアップロードしたいのだが、ピントが合わないし、露出も調節できないのだ。

正直言って真冬以外はiPhoneを使いたい。でも、マイナス20度でも動くiPhoneは多分半永久的にでないだろうなぁ。

幸せって何さ?

国連が幸福度調査というのを実施したそうだ、上位の国のランキングは以下のとおり。

1.スイス
2.アイスランド
3.デンマーク
4.ノルウェー
5.カナダ
6.フィンランド
7.オランダ
8.スウェーデン
9.ニュージーランド
10.オーストラリア

ちなみに日本は46位で、最下位はアフリカのトーゴという国だ。何処だかよくわからなかったので地図で確かめたらギニアの隣だった。

何を基準にして「幸福度」を決めているのかというと、国民1人あたりの実質GDP(国民総生産)、健康寿命、人生選択の自由度、汚職レベルの低さ、寛容度を変数として割り出すそうだ。此処で言う寛容度は写真用語でいうラチチュードと同義語ではない。原文では以下のとおり。

The six factors are GDP per capita, healthy years of life expectancy, social support (as measured by having someone to count on in times of trouble), trust (as measured by a perceived absence of corruption in government and business), perceived freedom to make life decisions, and generosity (as measured by recent donations, adjusted for differences in income).

異文化、異人種、異なった価値観に対する寛容性の低さが原因で日本の順位が下がったのかと思ったが、慈善事業等への寄付に基づく指標のようだ。

ノルウェー、デンマークなど、北欧には長期滞在した。確かに平和で良い所だったが、住むとなると税金が高い。それに田舎なので若いうちは退屈かもしれない。首都のコペンハーゲンやオスロでもせいぜい浜松とか北九州ぐらいの規模だ。アイスランドなんて全人口が30万ちょっとなので、日本で言えば越谷市ぐらいの規模だ。国家としてアメリカや日本と同列に論じて良いのか些か疑問である。

とりあえず思いつくこのリストの最大の欠点は「治安」を全く考慮に入れていない点だろう。だからイスラエルが11位にきてしまう。あんな危険な国に住みたいと思う人が世界に何人いるだろうか? 治安を考慮にいれれば日本の順位は上がるし、オランダ、イスラエル、アメリカ辺りは下がるだろう。

徴兵制の有無も考慮に入れてほしいものだ。無理やり軍隊に徴用されて幸せですか? 軍隊で働きたいのだ、という人は志願すればいいだけ。強制力のある徴兵制度のある国の幸福度は大幅に下げるべきだ。

上記2点を勘案しても日本がトップに立つことはないだろうが、私は日本人で幸せです。生まれ育った国なので愛着があるのはもちろんだが、文化や歴史など数値化できない要素も大きいかもしれない。とはいえ、日本が幸せな国だとみなされるに越したことはないので、日本の寛容度をあげるべく少し寄付してみた。そういえば震災のときに赤十字に寄付て以来どこにも寄付していなかった。

http://worldhappiness.report/

http://www.afpbb.com/articles/-/3046325

YAMAHAのRAIJINという奇抜なドラム

YAMAHAが発表したRAIJINというドラムセットのコンセプトモデルのようです。デザイン的には非常に面白いのですが、実用性は皆無ですね。こういうデザインにする楽器演奏上の利点が全くない。バスドラもないし、ハイハットもない。もう一人のドラムと一緒にやるかドラムマシンと一緒に演奏しないと、ビートを刻む系統の音楽で出番は無さそうです。

見た目が奇抜で期待していただけに、演奏の方はかなり残念です。別にこのドラマーが悪いのではなく、そもそもこれは楽器ではない。楽器の目的というのは音をだすことであり、奇抜なデザインで人の目を引くのは主目的ではない。音楽の知識がないデザイナーが単独で作るのではなく、楽器のことが分かる人とデザイナーがコラボして作成したほうが良いと思う。

個人的には奇抜なデザインの工業製品は大好きですが、それはあくまでも実用上に支障がない範囲内でないと意味が無いです。アートのオブジェだったら実用性はどうでも良いんですけどね。楽器だと定義しているのであればこれでは駄目です。

奇抜なデザインにすることで新たな奏法の可能性が広がるなら価値があるが、これでは単に普通のドラムセットより叩きにくくなっているだけです。

Agree to Disagree

爆笑問題の太田光がラジオで安部総理のことを「馬鹿」と発言して問題になっていた。太田光の行為は子供っぽいと思ったけど、もしその行為が原因で彼が番組を降ろされたり、出演機会が減ったりしたら恐ろしい世の中だな、と内心すこしヒヤヒヤしていた。

右も左もそれぞれ好きに自分の主張をすればよいが、ネットを見ていると自分と違う考えを許さない狭量な人間が多い。日本人はどうも「みんな同じであるべきだ」という前提に立って自分と違う考えの人を攻撃するようだが、「みんな違う」という前提に立って「agree to disagree(意見が一致しないことについて同意する)」という姿勢を身につけて欲しい。自分とは違う思想を持った人間とも平和的に共存できる人間が増えることを望む。

The Huffington Postの記事によると、首相主催の桜を見る会に太田光が出席し、一緒に仲良く記念撮影に収まったとのこと。度量の広さを見せるためのショーかも知れないが、それでもまだそこまで深刻な状況にはなっていないとわかって少し安心した。

最近は自民党がTV局の幹部を読んで番組内容に注文をつけたり、いろいろと安倍政権のメディア支配が話題になることが多い。こういう問題は少々センシティブすぎるぐらいに扱って調度良いと思う。ちょっと政府批判をしたら秘密警察がやってくるようなディストピアには絶対に住みたくない。権力というのは一度暴走しだすと止まらないからね。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/19/abe-aproach-to-ohta_n_7097506.html?ncid=fcbklnkjphpmg00000001

プラシーボの力

ガチガチの理系人間が占いなどを頭から馬鹿にして否定するのを良く見聞きする。確かに迷信と言ってしまえばそれまでなのだが、それをポジティブな自己暗示に使えるのであれば、プラシーボ効果の有効利用といえるだろう。プラシーボ効果は科学的に実証された効果なのだから、有効に使わないのは勿体無い。

たとえば自由業でノマドの人間が、風水、九星気学、方位学などといったものを盲信して、「吉方位をとったのだから私の人生はうまくいく」と信じることができれば、これはプラシーボ効果の有効利用といえる。逆に自分の自由にならない転勤や出張が多いサラリーマンが、風水や気学などを信じてしまうのは危険だ。なにしろ凶方位のほうが多いので、ほぼ間違いなく凶方位を取る。そうするとネガティブな暗示がかかってしまい逆効果になる。

何かに挑戦するときに一番大切なのは「自分にはできる」とう自信だと思う。実績があれば自信を持つのは簡単だが、誰だって最初は初心者だ。ポジティブな自己暗示に役立つものならば、何を使っても良いから自信を持ってチャレンジしたほうが良い。自信がないのに挑戦するなんて、不毛で非効率的で時間の無駄だ。挑戦すると決めたら自信を持つことがとても重要だ。そして、その際にこの手の「迷信」が役に立つ。

とりあえずBGMはこれ。

南大沢のモンベル

昨日は川口のお寺で母の一周忌があったので久しぶりに東京(正確に言えば川口は埼玉だが)に行った。そのあと白山にある洋菓子屋さんのエリティエに友人たちが展示している写真を見に行った。写真好きの人はぜひいってみてください。ここのケーキは甘すぎずに上品な味でお勧めです。私はモンブランが一番のお気に入り。入り口には私の作品も常設で展示されています。

帰りに南大沢にあるモンベルに寄って、ウィックロンのシャツとジオラインの肌着をアウトレットで買ってきた。最近はすっかり機能性素材のファンになった。本当にすぐに乾く。登山などをする人はもちろん、都市の生活でも、結構歩く人は絶対に機能性の肌着のほうが良いです。目からうろこが落ちるほど快適です。

そして散歩用の靴としてMerrellのジャングルモックを買った。簡単に脱着できて歩きやすいローカットの靴が欲しかった。今まではダンロップを使っていたが、結局この手の靴を一番多用するのであまりケチらないでこれにした。

アウトレットやメレルはモンベル富士吉田店では売っていないので南大沢で買ってきたが、吉田でも売ってるものはあくまで吉田で買おうと思う。売上が振るわずに撤退されたら困りますからね。

Mac Mini (Late 2014) の退化が酷い

私はLate 2012のMac Mini (Quad 2.6GHz, 16GB RAM, 1TB Fusion Drive)を使用しています。買ったのは去年の春で、D800Eで撮影した写真を複数スティッチして繋げて処理するために買いました。それまではMacBook Air (Late 2012, Dual 2.0GHz, 8GB RAM, 512GB SSD)1台で全てこなしていました。最近はBTOで一番高いオプションを選んで安いモデルを買うことが多い。羊の皮をかぶった狼仕様ですな( ̄ー ̄)ニヤリ

1ショットの3600万画素のRAWファイルをLightRoomやPhotoshopで現像するには問題無いですが、流石にスティッチした巨大TIFFファイルの編集作業はMBAでは厳しかったです。

iMacにしようかとも思ったけど、Thunderbolt Displayを有効に活用したかった。MBAを売ってMBPにするというのも考えたけど移行が面倒くさそうなので、とりあえずMiniにしてしまった。MBPに32GBメモリが載るようになったら、また検討します。

Mac Miniはちょうどそろそろ新型がでてもおかしくないタイミングだったので逡巡しましたが、結果としては正解でした。Late 2014のMac MiniはQuad Coreのモデルが無い。Geekbenchスコアを見ても酷く遅い。しかも値段は変わらん。Appleはなんでこんな無意味な退化をさせてのでしょうか?

Mac Mini Late 2012 Geekbench Score (64bit) 12,711
Mac Mini Late 2014 Geekbench Score (64bit)   7,110

値段はほぼ同じで凄く遅くなってます。Mac Miniのパフォーマンスが大幅に劣化したのは発売時に話題になったようですが、私は今頃になって気づきましたw

そういえば昔使ってたEarly 2008 8 Core Mac Proもこんな感じでEarly 2009モデルより速かったです。Appleはデスクトップでたまにやらかしますな。

あ、でもグラフィックはちょっと速くなっているらしいので、フォトショップを使う場合は上の数値ほど差はないかもしれない。DAWなんかで使うときはCPUの差がもろに出ますね。

やっと終わった( ´ー`)フゥー...

日英翻訳しか受注しなってもう10年近く経つが、英文和訳の依頼もいまだに来る。請けるつもりは全くないが、業界の動向をチェックするために依頼には一応目を通す。先日もレート8円/wordで依頼がきた。これじゃ1日2000文字やっても16000円にしかならない。この業界に入った駆け出しの頃は、未熟な新人翻訳者でも10円/wordはもらえた。15年前は派遣の翻訳でも時給2000円もらえた。残業なしで一日2000文字こなせる派遣翻訳者は10人に1人もいないので、首都圏に住んで英日のフリーランス翻訳者をするのは馬鹿らしい時代になった。

英日翻訳の原文ドキュメントの質の劣化と、単価の下落に嫌気がさして日英翻訳専門に転向したのが約10年前だが、こちらは最低でも6円/字ぐらいは出た。一日5000文字としても30,000円ぐらいにはなる。しかし、ここ数年は英語と日本語ができる中国人などが参入していて6円以下の仕事の依頼も来るようになった。一時期は安い仕事も請けて稼いでいたが、ある日、自分がずっと8円/字で担当していた製品の仕事が、6円/字で違う翻訳会社から依頼されたことがあって考えを変えた。つまり、まともなレートを翻訳者に払っていたまともな翻訳会社が、激安系の翻訳会社に営業で負けて、両方と付き合いがあった私に同じ仕事が安くなって流れてきたのだ。日英翻訳のマーケットは小さいので、まともな仕事ができる翻訳者の数は少ない。自分が安売りすると市場全体のレートにまで影響してしまう。安くで高品質などというものがあってはいけない。というわけで、その時から7円/字以下の仕事は全部断ることにした。その激安系の翻訳会社とは完全に縁を切った。年収は落ちたが時給は上がった。自分の時間がだいぶ増えた。

今回引き受けた仕事は一週間で40,000字のパワーポイントドキュメントで、TRADOSマッチ率による値引き等もない。単価は15円/字だった。つまり一週間で60万円になる。安い英日翻訳の約二ヶ月分になる。パワーポイントファイルの翻訳というのは面倒臭い。テキストボックスには日英両方の文を入れることが出来ないので、そのまま日本語を英語に置き換えるか、ワード等にコピペして作業することになる。今回は原文にも難解な語句を多用した冗長な言い回しが多くて苦労した。1センテンスで原稿用紙の半分ぐらいを埋めるような文章だ。書いている本人は自分が頭が良いと思っているのかもしれないが、本当に頭が良い人は難解なことを簡潔に伝えることができる人だ。しかし、報酬額が高いので納得して作業できた。

この仕事を無事に終わらせていまこのエントリーを書いているわけだが、先日読んだブログ記事で藤原和博さんがレアカードになれと言っていたのを思い出す。英日の産業翻訳ができる人間は腐るほどいるが、日英ができる人間はずっと少ない。レアなので時給が上がる。

フリーランスも断る能力が大切だと思う。別に一年中働いている必要はない。安い仕事を請ければ平均時給は下がり、業界全体の平均レートも下がり、自分で自分の首を絞める事になる。安い仕事を先に請け負ってしまったため、高い仕事を断らざるをえないこともある。収入が増えると累進課税で支払う税金/保険料も大幅に増えるので、実質的な時給の差は更に大きくなる。

翻訳の仕事が忙しくて朝から晩までずっと英語を書いていると、無性に日本語で何か書きたくなる。というわけでこのチラ裏ブログのエントリーも一気に増えたが、また暫く放置されるかもしれない。こうやって浮いた時間は更にレアなカードに成るために研鑽にあてるのだ。

“Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever” – Mahatma Gandhi
「明日死ぬつもりで生きて、永遠に生きるつもりで学べ」マハトマ・ガンディー