カテゴリー別アーカイブ: 写真

アル中と風景写真の微妙な関係

日本のコンテンツの国際的な需要って春の桜が圧倒的で、クライアントからの撮影依頼や通訳ガイドの依頼に自分の撮影が重なってめちゃくちゃ忙しい。最近は秋の需要も増えていて、すでに紅葉の時期の予定が埋まりつつある。

自分の場合、春と秋以外は頑張って撮ってもあまり金にならないし、夏場は出かけようにも避暑地に住んでいるので近所が常に混雑しているし、夏場に家にいないんだったらなんのために避暑地に住んでいるのかよくわからない。たまに所用で東京にいくとほんと糞暑くてうんざりする。暑いの苦手なんですよ。人混みも。夏の東京はダブルで辛い。

というわけで、梅雨あたりから編集や登録等、家での地道な作業が増える。が、これがつまらない。ほんとつまらない。うんざりする。で、結局、酒の量が増えてアル中気味になる。私の場合、アル中を避ける唯一の手段が寝食を忘れてゲームに嵌まることなので、結局8月は家でずっとドラクエ11とモンハンワールドしてました(恥)。

アル中って要するに現実逃避ですから。ゲームと通底するところがあるんですよ。しかし、決定的な違いがあって、アルコールは習慣的に飲む量が増えれば増えるほど中毒になるけど、ゲームの場合はプレイし始めてすぐに中毒度がピークに達して、カンストする頃には飽き飽きしている。だから1つのゲームに飽きて次のゲームに移るタイミングで真人間に戻るチャンスが来る。

自分の場合、ゲームに嵌まると廃人プレイしちゃうんで10年以上やめてたんですけどね。未だに40時間ぐらい睡眠とらずにぶっ通しでゲームしちゃう自分にちょっと感動した。ゲームってほんとコスパ良いよね。映画100本とかに相当する時間のエンターテイメント体験を数千円で提供するんだもん。2つ合わせてもビール20本ぐらい? すごい。

制作に関連したみなさまどうもありがとうございました。おかげさまでアル中が(一時的に)治りました。フルダイブのMMORPGが完成した頃に、廃人プレイできるように今のうちから経済的な基盤を確立しないとね。それまでは死ねない。地道な作業、がんばろう。アル中になりそうになったらまたゲームしよう。

ま、涼しくなってきたので撮影がんばります。ってか撮影は頑張る必要ないんだよね、楽しいから。タグ付け・登録作業担当のパートさんを雇えるようになる日を夢想しながら、今日も地道に働くか。雨だし。

CANON EOS R発表についての雑感(あるいは業界の動向についてのただの愚痴)

新しいカメラが出たときにまず注目するのが動画機能。というかよほど大きくプリントしたいとか、よほど連射とAF性能が必要だとか、よほど高感度に強いとか、よほど下手くそでもとにかくシャッターボタンを押してりゃ撮れるとか、そういうニーズ以外、これ以上なにをスチルカメラに求めるのか? 業界としては『フルサイズミラーレス』をバズワードにして売りたいんだろうけど、一般的な消費者はスマホさえあれば良い。
一番頑張ってほしい基本的な性能であるダイナミックレンジはここ十年でせいぜい1~2EVぐらいしか広がっていないし、階調表現もたいして進化していない。実のところ静止画の画質なんて5DM2の頃からあまり変わっていない。真っ暗闇でも合焦するAFとか、ものすごく食いつきの良いC-AFとかそういう「誰でも撮れる」って部分の機能だけがどんどん進化している。
おかげで10年経ってもストックフォトとしての価値があまり下がらないのはありがたいけれど、デジタルオーディオの世界はあっというまに8bitのド素人が聞いても汚い音から24bitに進化したので、画像・映像の世界の進歩は本当に遅いなぁ、というのが実感。

 

だからD800とか5D3あたりを未だに使っているプロとしては、見栄と物欲いがいはあまり買い換える理由がない。プロの場合は浪費ではなくて投資なので、コスト管理がシビア。ようするに機材を買うことで収入が増えないと意味はない。
例外的にすごく儲かっている人は特に必要性がなくてもどんどん買う。特に30万以下のクラスならば、経費として一括算入できるので、どうせ税金でとられるんだったら買っちゃうか〜みたいなのりで買える。あとはメーカーの広告・販促サポートが生業のプロ写真家たちは、当然、自分のお客さんの製品を絶賛して、まるで買い替えが必要かのように煽る。それがお仕事なので。でも実際に成果物を販売して生計を立てるプロにとっては、静止画の画質のために新しいカメラに買い換える必要性は薄い。
ま、とにかくここ10年でスチルカメラの機能は良くなったけれど、画質自体はあまり進化していない。
そんななかで劇的に進化しているのが一眼カメラについている動画機能。GH5なんて動画9割、静止画1割ぐらいの割合で使っています。それに動画のほうがスチルよりも儲かる。というかたいして儲からないけど、スチルほど過酷な状況ではない。先日、NYCのタイムズスクエアの映像を360 VRでみて驚いたのたけど、広告は殆ど大型TVになっている。都内をドライブしているときも広告募集中のビルボードがすごく目につく。大型TVに置き換わっている以上に、スマホがターゲットの広告が増えているので、高画素機とかなんに使うの? って感じはかなりする。スチルの広告写真はこれからもどんどん動画に置き換わるわけで、こんな状況でスチルカメラに多大な出費なんてしてられないのです。でも、プロ用の動画機としてみるとすごくコスパが良い。

 

動画の世界には「名前がでるだけで大喜びして、無料で喜んでプロの仕事をしちゃうハイアマ」がほとんどいない。この点も大きい。そういう「名前がでるだけで大喜びして、無料で喜んでプロの仕事をしちゃうハイアマ」がたくさんいる世界のプロは死に絶える定めです。ある程度以上の技能を持った層の大半が「名前なんてどうでもいいけど、金はしっかり払え」という業界じゃないと生活できません。クレジットを載せるから無料で写真を使わせてください、とか連絡してくるTV局、タヒね。とか思わず感情的になってしまいたくなるときもたまにある。
 
閑話休題。ま、そんなわけで今回のEOS Rもまずは動画機能に注目してみたが、なんと外部出力だと4K 10bitいける! これは思い切ったことをした。
 
キヤノンのデュアルピクセルCMOS AFはソニーよりも更に評判が良いので、動画でAFを使いたい人にはすごく良さそう。この点、PANASONICもだいぶ良くなったけどまだまだ負けてます。ちなみにNIKONのAFは動画用としては論外なレベル。Zシリーズは試していないけど、この点に関してはまったく期待していない。
 
もしクロップなしの全画素読み出しならば、ソニーのαシリーズより動画用としては良いでしょう。ただし画素数が多いのでローリングシャッターは気になるかもしれません。Cinema EOSがあるのによくここまで出してきたなぁ、と感心しました。C200の購入を検討していた人はだいぶこちらに流れるでしょう。FS5、URUSA Mini-Pro、EVA-1あたりも含めて、安めのプロ動画機を買う意味がなくなってきています。
 
これでA7S3も10 bitに対応せざるを得なくなりましたね。もはやチキンレース状態。ソニーとキヤノンはプロ動画機を守るために出し惜しみしてきたけど、出し惜しみできない状態になりました。プロシューマー機で稼がないとならないプロには良いことです(笑)。
 
ニコンも最近動画がんばっているけど残念ながら周回遅れです。ただしタイムラプスに関してはニコンが一番良いと思います。ソニーは本体から機能削ったし、PANASONICはインターバル撮影中にISOやSS等をマニュアルモードでも変更できないので明暗差が激しい朝夕の使用は厳しい。Nikon機はタイムラプス中のバッファの使い方が巧みで、同じSDカードでもニコンだとディスクフルにならないし、シャッタースピードもギリギリ長く設定できる。GH5はUHS-IIの一番速いSDカードでも1秒間隔でRAWを撮ってると500枚程度で書き込みが間に合わなくなることがありますが、D800Eのような旧型機でずっと遅いCF/SDカードにずっと大きいファイル(36MB 14bit RAW)を1秒間隔で書き込んでもニコンでは999枚余裕です。0.5秒間隔で撮れるのもニコンだけ。露出平滑化機能もある。
 
しばらくは様子見ですが、キヤノンのRのほうがニコンのZよりは面白そうです。Z6/Z7だったらD850のほうがずっと良いカメラかな、というのが正直なところ。ミラーレスか否かという点に注目が集まっているけど、カメラとしてどちらが良いか、という点のほうがずっと大事だと思います。EOS Rの場合、少なくとも5D4よりはだいぶ良さそうに見える。

P.S. やはりローリングシャッタはかなり酷いようなので被写体を選びますね。
https://www.youtube.com/watch?v=SAZKPQRBREc

アマナイメージズから一方的に新しい契約書が送られてきた。

アマナイメージズから一方的に新しい契約書が送られてきた。なんでもアマナに登録されているRF作品を同社のマイクロストックレーベルであるFor Your Imagesでも併売することになったそうだ。・・・へ!? 慌ててFor Your Imagesなるサイトを調べる。どうやら昔はTag Stockと呼ばれていたらしい。安い、めちゃ安い。PIXTAよりも安い。併売っていくらなんでも値段差ありすぎでしょ? そもそもアマナと契約する時に、Getty Imagesは同じ価格帯だからそのまま売ってもらって大丈夫だけど、PIXTAとかFotolia(今はAdobe Stockに吸収されている)はマイクロなので併売はやめって欲しいってアマナの中の人に言われたのですが・・・ 私は真に受けてPIXTAのアカウント消しちゃったんですけどね。ま、もともとPIXTAに上げていたのは、散歩中にコンデジで撮ったスナップ写真ばかりなので、たいして売れてませんでしたけど、今にして思えば写真だけ引き揚げてアカウントは残しておけばよかった。登録されていた写真を全削除した旧fotoliaのアカウントはadobeの中で生きていました。

で、報酬がFor Your Imagesのサイトに掲載されていると書いてあるから、ググっでみたら、これ。
https://foryourimages.com/guides/c01-005

思わずフザケンナ、とつぶやきました。アマナの中の人にRFを増やしてほしいと頼まれたから、RFも結構登録したんですけどね。もう上げません。アマナはRM専用かな。RFはAlamyとか試してみるか。

去年の秋ぐらいから、アマナとGettyに登録している写真を倍増させたけれど、(今のところ)アマナは登録枚数を倍増したのに売上が激減、Gettyはだいたい枚数分ぐらい売上が増えている感じ。登録作業についてはテンプレートが使えるGettyの方が圧倒的に楽。アマナは本当に登録が面倒くさい。その上、反映されるのに異常に時間がかかる、提出してから3ヶ月から半年ぐらいはかかる。Gettyは大抵2週間以内に反映される。

それに販売力がぜんぜん違う、同じ枚数の写真を登録すればGettyのほうが10倍は売れる。flickrのmoment契約なのでコミッション率が悪いけれど、それでも一枚あたりの稼ぎには数倍の差がある。一昨年ぐらいまでは、コミッション率を加味したアマナとGettyの一枚あたりの稼ぎはあまり変わらなかったんですけどね。正直言って、アマナに登録するために使った時間がちょっともったいない。その分Gettyの写真を増やしておけばよかった。

ただしGettyは独占契約なので、全部Gettyに登録してしまうと自分が自由にできる写真がなくなって困る。CDジャケットに使いたいとかWebに使いたいとか年賀状に使いたいとカレンダーに使いたいとか決め打ちで依頼が来るので、自分でも自由に販売できるようにお気に入りはAmanaに非独占RMで置いてあります。非独占だからアフロとかナビとかにも置いてもよいのだけど、登録作業の時間給が最低時給を下回るような展開になるんだったらアホくさいですな。

しかし、これ本気なんですかね? アマナとフォーユアで併売していて、あえて高いアマナから買う人っていないでしょう。いたらいたで倫理的に問題があると思うし、アマナのブランド価値も低下しちゃうんじゃないかな。

あんなに使いづらいアップローダーを使って格安で販売される写真をアマナに登録する奇特な人はいないと思う。PIXTAとかすごいですよ。タグをいくつか入れればAIが関連性が高いタグの候補を表示するので、後はクリックして選ぶだけ。AdobeストックのAIは画像から判断して勝手にタグを入れてくれます。間違っているのを消したり上書きするだけ。

12/15までに異議申し立てをしなければ自動で新契約が有効になってフォーユアで併売されるそうなので、アマナからの案内を放置している人や連絡するのを面倒臭がっている作家をターゲットに、とりあえず一気に格安RFコンテンツを増やそう、って腹なんでしょうか。そんなことをしたら、作家と客の信頼を同時に失うような気がするんですけどね。

私は当然断ります。冗談じゃない。ちゃんと撮影にもレタッチにも手間ひまかけてるんだからこんな値段じゃ絶対に売らない。こんな値段で売ったらいままで買ってくれたお客さんに申し訳ない。Yuga Kuritaの写真はマイクロでは買えませんから、使用したい方は安心してライセンスを購入してください。価格帯ばらばらで売ってる作家は客のこともちょっとは考えたほうが良い。同じ作家の写真が1/10以下の価格で他のサイトで買えたらショックでしょう。騙されたと思うでしょう。

アマナとしても苦渋の決断だったのだと信じたいけど、正直言って経営的に大丈夫なのかちょっと心配になります。アマナ、ナビ、アフロは合併して一つにならないとGettyに太刀打ち出来ないんじゃないでしょうか。

アマナとGettyどちらが良い?

アマナがマイナンバーを送れと言ってきたけど、これ送らなかったら契約破棄されるのかな?

Screen Shot 2016-07-21 at 4.48.14 PM
 
アマナの方が取り分はいいし、RM/RFを選べるのは良いのだけど(さらに契約時にRM・RFごとに独占/非独占も選べた)、Gettyのほうが販売力はある。
 
いまチェックしてみたら珍しく両方売れていた。Gettyはロンリープラネットと博報堂、アマナはプレジデント社「火山の国日本(ムック)」と旺文社の新ドライブ本、値段から言って小さいでしょう。出版はアマナの方が多い感じ。表紙でどーんと使ってくれないかね・・・
 
ストックも本気でやれば結構稼げるのかもしれないけどなにしろタグ付け・登録作業が面倒くさい。ストックをメインにすると文字を入れる場所を確保するために余白をつける癖がついてしまうので、(アーティストとしての)写真家として勝負するならばマイナス要因になる、ということを何度か言われたことがある。とりわけギャラリストや先輩プロ写真家など、一目置くべき存在の人に言われたので留意すべき点だと思うが、「これはストック用」と割り切って撮れば大丈夫じゃないかな、という気がしている。
ネットでバズる写真、フォトコンで受ける写真、ギャラリーで売れる写真、ストックで売れる写真、全部違う。近頃は全部使い分けようと思えば使い分けられるだけのスキルが身についたと思っているが、ネットでバズる写真——つまり彩度とコントラストと明瞭度が異常に高く、スマホで一瞬だけ見る分にはいいけどプリントすると凄く気持ち悪い写真——については美意識的にやりたくない。
ストックフォトが魅力なのは一度頑張って大量に登録すればあとは放っておいてもある程度収入が入るという点か。なにしろずっとフリーランスだったし世代的にも年金には殆ど期待できないので、老後への布石としたい気もする。けど、そのころにはアマナもGettyも潰れてたりして。やはりリスクの分散という観点から見ると両方に登録し続けるべきかな。1つだけのほうがファイルの管理はずっと楽だと思うけどね。
 
そういえば昔バックパッカーだった頃(20世紀末ごろ)なぜか日本人のバックパッカーはみんな口をそろえて「ロンリープラネッツ」と発音していたような気がする。a lonely planet=Earthと考えれば単数形なんだけど、ロンリープラネットのガイドブック複数という意味だったのだろうか。それとも所有格だったのか・・・

Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)

旅行・山行用に軽くてそれなりに写る便利ズームが欲しくなった。普段から愛用しているSIGMA 24-105mm f/4 DG OS HSM | ARTは便利さと画質を兼ね合わせたモデルで、解放での周辺減光さえ気にならなければ便利な上にかなり高画質という素晴らしいレンズだ。が、重量は結構あるし、もう少し望遠が欲しいシチュエーションもよくある。Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD Model (A010)はとてもコンパクトで軽い割にはなかなか評判が良かったので、ちょっと試してみた。

_9E63945Nikon D800E + Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)
28mm, f/11, ISO100, 1/10sec.
ピントは手前の家
f/11の等倍はこちら
f/22の等倍はこちら

安くて軽い割にはそれなりに写るが、私が手に入れた個体は明らかに右側の画質のほうが悪い。上下左右均等に劣化してくれれば使いやすいのだが、この手の便利ズームは個体差が激しいので、そういう個体を手に入れるには何本も買って一番良いのを選ばないと難しい。中央部分の画質悪化と小絞りボケ覚悟でf/16やf/22まで絞れば若干改善するが、手持ちの時はなかなかそこまで絞れない。AFも実は微妙に外れているということがよくあるので、手持ちで撮るときはピントを何回も合わせ直して、当たっているショットを期待するしか無い。風景撮るときはライブビューで拡大して完璧に合わせれば問題ないが、当然動き物には向かない。便利ズームだからしょうがない。

ちょっとこの周辺画質だと厳しいかな、というのが正直な感想。右端の画質が残念だ。偏りのないあたり個体だったらFXでもf/11程度の絞り値で周辺が許容範囲内に収まると思うので、かなり便利だとは思う。当たり個体が届いていたら絶賛していただろう。

周辺がダメならDX機につけて換算42mm-450mmで使ってみるのも一興かと思って試してみが、驚いたことにテレ端の画質はSP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)よりも解像度が良かった。

_DSC4401Nikon D5300 + Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)
300mm, f/11, ISO100, 1/6sec.
ピントは幼稚園の壁
Tamron 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010) 等倍
Tamron SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005) 等倍

コントラストと色乗りの違いは降りだした小糠雨の影響もあるかもしれません。WBオートで撮ったので、LRで同じにしました。明るさは若干調節しています。Gitzoの三脚にリモートレリーズで撮ったのでブレではありません。200mmも同様の傾向でした。

ちなみに70mmで比べるとA005の圧勝でした。A010はテレ端で頑張っていますが、ワイ端では24MPのAPS-Cでは中心部でも解像度不足が気になります。

コンパクトなのでD5300用の標準〜望遠便利ズームとして使おうかと思います。D5300はGPS内臓なのでロケハンを兼ねた旅行には調度良い。A010は当たり個体を求めてもう2、3個買うかもしれません。苦労して手に入れた当たり便利ズームは手放せませんよ。単焦点なんかはそんなに個体差無いですけどね。

追記
広角で風景を撮る場合は無限遠に近いところで撮ると隅がかなりあれますが、ピントをなるべく手前に設定して絞り込んで被写界深度を深くすると、若干改善されるようです。

追記2
結局一週間ほどで売りました。28-300mmは重さ1kg以上、フィルター系82mmとかでも良いのでもう少し使える画質のレンズをどこか出してほしい。28-200mmでも構わない。

望遠レンズに悩む

_4E19455

D800E + Tamron SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)@300mm
等倍はこちら

基本的に広角〜標準域で風景を中心に撮ってきたので、今現在、望遠レンズは良い物を持っていない。シグマSIGMA 120-300mm f/2.8 DG OS HSM | SPORTS を使用していたことがあって、これは本当に素晴らしい描写だった。が、重い。三脚もレンズに応じて重いのが必要になる。これを使った経験から私向きのはレンズは2kgまでだな、と思った。来年はちょっと3ー4ヶ月ほど海外を旅行して、ネパールにもトレッキングに行こうと計画しています。ひょっとしたら雪豹やマヌルネコが撮れるかもしれないのだから、望遠も持って行きたいと思っているところ。移動の多い旅行やトレッキングにおける描写と重さのバランスというのは切実な問題で、ロクヨンなんてとてもじゃないが無理な話。現在家にある望遠ズームはタムロンのSP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)だけ。このレンズ軽い割にはなかなか良いが、200mmを超えるととたんに描写が甘くなる。ワイ端は実は素晴らしい写り。でもテレ端はおまけ。テレコン併用なんてもってのほか。という訳で候補を考えてみると・・・

  1. SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
    描写には定評があるし、重さも2kgを切っている。しかし、長期の旅行で、しかも使わない日のほうが多い場合はちょっとキツそうな気もする。北海道を車で旅行して撮って廻る計画もあるので、その時はこれを使いたい。コイツを持って行くとなるとカメラ関連の総重量が5kgを超えてしまいそう。
  2. AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
    重さ755g。軽い! 等倍のサンプルを見たがテレコンx1.4ぐらいまでならD800シリーズでも十分な解像度がありそう。これはちょっと欲しい。が、けっこう高い・・・w
  3. Nikon 1 V3 + 1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6
    2つ合わせても重さは874gほど。テレ端は換算で810mm。望遠はもうこれに任せちゃうというのも良いかもしれない。仮に野生の雪豹やマヌルネコが撮れたとして、どうしても大判印刷しなければならないという可能性は薄い。V3はAF追従で20fpsだから動体にはかなり良さそう。
  4. OM-D E-M5II + M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
    2つ合わせても892g。OM-Dも動体には強いはず。ただしテレ端は暗くてAFの追従性がいまいちな上、E-M5IIのボディ内手ぶれ補正は換算600mmではあまり威力を発揮しないという話も聞く。興味がそそられるのがハイレゾショット。センサーを微妙に動かして8枚撮影して合成するらしいが、完全に動きのない風景だったらD800E/810以上の解像度を発揮するかもしれない。ダイナミックレンジはちょっと狭くなるだろうけど、ブラケットでハイレゾショットというのも可能だろうから致命的ではない。原理から言って、光の軌跡とかは無理だろうけど、超広角で星景だったら、星の動きはゆっくりだからハイレゾショットいけるかな? 近々正式発表される予定の300mm f/4次第ではかなり魅力的かも。
  5. Canon 7DMK2+EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
    これを選ぶと広角・標準域を5Ds Rが担当することになるので、システム総とっかえになって出費がキツイ。B0ぐらいの大きさをバンバン印刷する予定だったら良いかもしれないけど。5Ds Rは広角と標準域も重いの持ってかないと解像しないだろうねぇ。三脚も2型4段のトラベラーじゃキツそうだ。5Ds Rを使うなら3型を持って行きたくなる。となるとこのシステムはかなり重い。カメラ関係の総重量は5kg以内に抑えないと移動が苦痛になりそうだ。

旅行写真家に人気のA7RIIは望遠が弱いから候補に入ってない。明るい超広角ズームも無いし、結局他マウントのレンズをアダプター経由で使うんだったら使い勝手悪いもんね。とりあえずオリンパスの300mm f/4 PROの発表待ちかな。Fマウント用の望遠ズームで軽い割には描写が良いのが出てくれると良いんだけど。ネット中心で印刷はA4まれにA3ってパターンだったら、1インチの望遠ズームコンデジ(FZ1000 or PowerShot G3 X)とα6000に10-18mmに軽めの単焦点1つでなんとかなりそうだ。α6000のほうは頑張ればA2ぐらいまで行けそう。その方が旅行自体は楽しいかもね・・・

ちなみに現在あるボディはD800E x2、D5300、ILCE-7、コンデジはdp0Q、dp2Q、RX100M2。

モノクロームについて考えてみた

DSC06869-Edit-Edit

Jubilee Church, Rome
Architect: Richard Meier
Taken with a Sony CyberShot and processed in B/W today.

ローマにいた時はコロッセオやサン・ピエトロ大聖堂のような歴史建築ばかり撮っていたので、たまには現代建築を撮ろうと思って辺鄙な郊外まで行って撮ったショット。東京で言えば東大和市みたいなところにある。バスの乗換えが複雑で辿り着くのがなかなか大変だった。ソニーのコンデジで撮ったJPEGを元に白黒に仕上げ直してみた。この写真を撮った時の光は酷く凡庸だったので、これをカラーで作品っぽく仕上げるのは不可能だ。

自然風景を毎日のように撮っていると、白黒というのは自然光が奇跡を見せなかった時の逃げ、というような感覚が生じてしまう。何だかんだと言って、自然が奇跡の色を演出した時の会心のショットを白黒にするのは勿体無い。

目で見た通りの光景を記録するのであればカラーを使うのが当然だろう。しかし、カラーだからといって別に目で見たとおりになるべく忠実に表現しなくてはならない、などというルールはない。ただニュートラルに記録するだけならばその人の作家性は無いということになってしまう。

休日しか来れない人がついついやり過ぎなぐらい派手に仕上げたくなる気持ちもわかる。私もそうでした。結果的には素人が見た限りでは本当の自然の色なのか後処理の色なのかわからないので、頻繁に撮っている人間からすれば平凡な日の風景をド派手に仕上げた人がネットでバズったりするのも避けられない問題だろう。とはいえど派手にするのでも技術の差がはっきりと存在していて、完全に色飽和を起こして破綻していたりするのもよくバズるのは少しだけ悲しい。

これは写真家というのはアーティストなのか技師(記録者)なのかという問題にも繋がるかもしれない。この辺りの定義ははっきりとしておらず曖昧模糊としているため、自分と違う考え方の人を非難する人もいる。

私はプリントの販売がメインで、画家に近い感覚のアーティストとしての立ち位置で勝負したいと思っているので、これからは白黒ももう少し勉強してみようかなと思う。自然が奇跡を見せてくれた時はなるべく忠実に、そうでもない日は自分なりの解釈である種の素材として使わせてもらう。それでもいいかなと思うようになった。そうしないとたまにしか来ない人には泣きたくなるような絶景でも「3年前のあの時のほうが良かったな〜」なんてことを言うようになって、毎日がどんどん不毛になっていく。毎日のように絶景を見ていることによるある種の病気だ。絶景病と名付けたい。絶景病の人は「今日は作品にならねぇな」が口癖だ。私はいつもの普通の富士山にも感動したい。

この辺りの立ち位置は人それぞれだと思うので、自分の考えを人に押し付けるようなことだけはしたくない。後から水平を直したくない人は直さなければいいし、トリミングしたくない人はしなければいい。JPEG撮って出しにこだわりたければそうすればいいし。フィルムにこだわりたければ使えばいい。もちろん全部逆でもいい。自分なりのこだわりを持つのは素敵だが、それだけが正解だと思って押し付けがましくなると単なるカルトになる。人は人、自分は自分。世の中に絶対に正しいことなんて無い。

色即是空
空即是色
色不異空
空不異色

所詮一切は空であるが、この世界の色はとても美しい。

合掌

謝ってSDカードのデータを消してしまった!

年に一回ぐらいうっかりインポートする前にSDカードのデータを消してしまうことがある。どうやって復元するのか忘れているので、前回使ったソフトを確認するために自分が昔Google+に投稿したポストを毎回探すのだが、この辺りでブログポストにまとめようと思う。

最初に使用したのはMac Data Recoveryというソフトだが、無料版だと1GBしか救えなかった。¥7980払ってもOKな人(でMacな人)はこれが良さそうです。

頻繁に使うソフトではないのでできれば無料で復元したかったので、いろいろ試して使えたのがPhotoRecというソフト。これはフリーソフトではなく、気に入ったら寄付してねって感じのドーネートウェアです。ただしこのソフトはMacでは使えないのでVMWare Fusion上のWindows 7で復元しました。

このソフトの使い方については詳しく書いている人がいるので割愛しますが、ニコンのRAWファイル.nefを復元する場合はtiffを指定します。完全に復元はできませんが、新しいショットの大半は復元されます。この方法では一部のデータが失われる可能性があります。より重要なデータの場合は他の方法を模索してください。

追記:Wondershare Data Recoveryを買う羽目になった。去年撮った蛍と富士山の写真がどうしても見つからないのだ、RAWファイルの中でホタルが飛んで軌跡を描いているショットだけをセレクトして比較明合成したような記憶があるのだが、そのpsdファイルとセレクトされたRAWファイルだけが消えているという謎の現象に見舞われた。Wondershare Data RecoveryはUIも分かりやすいし素晴らしいソフトだったが、データは復活しなかった。無いものは無い。とほほ。

プロのストリートフォトグラファーという職業は存在すのか?

昨年、知人が一部上場企業を退社して、プロのストリートフォトグラファーを目指しだした。彼はとても写真が上手だ。Street /Candidという分野に限って言えば世界でもトップクラスの実力と言っても過言ではないと思う。

私が彼と飲んだ時には彼はすでに仕事を辞めていた。基本的に私は仕事を辞めて夢を追うような人が好きだ。しかし、その時わたしが思ったのは、プロのストリートフォトグラファーになると言っても、果たしてそんな職業が本当に存在しているのだろうか? という疑念だ。

もちろん森山大道さんのようにストリートフォトでのしあがった人もいるが、今とは時代が違う。その森山大道さんにしても最近では客員教授や講師として後進を指導することが主要な活動になっているようだ。最近は肖像権の侵害が声高に非難されるようになった。この傾向は今後も強まっていくと思う。強い逆風が吹いている分野だ。どんなに才能豊かな人間でも時代の流れに逆らって成功をおさめるのは難しい。

しかし、どうしてもストリートフォトグラフィーをメインの活動としてやっていきたいならば、私ならこうするだろう。

1) 海外で有名になる(肖像権の問題もあって国内での活動は制限されると思う)
・海外で写真集出版
・海外で個展
2) 有名になったら生徒を集めて月謝を主要な収入源とする

写真家にかぎらず、書道家であれ画家であれ、プロのアーティストだと思われている人の多くは生徒からの謝礼で生活を立てている。あるいは実家や配偶者が裕福で経済的な心配をする必要がない人が多い。写真の場合はライターを兼業したりツアーやガイド関連のビジネスに関わる人もいる。プリントや写真集の販売といった「純粋に写真家としての収入」がメインのプロ写真家は少ない。

風景と違ってストリートではプリントの販売は難しいだろう。見ず知らずの人の顔がばっちりと写っている写真を額装して飾りたがる人は少ない。クライアントからストリートでの撮影を依頼されるケースもありそうもない。写真集は多少の現実味があるが、日本の出版社はトラブルを恐れて及び腰になるだろう。そもそも写真集自体が売れないので、ストリートにかぎらず出版が難しくなっている。しかし、海外ならまだ可能性はあるだろう。

「プロになるって、具体的にどういう計画なんです?」と彼に訊いたら、「とにかく一日5000枚撮ってやる」と言っていた。そういう問題では無いだろうと思った。まず目的地とルートを決めてから一生懸命ペダルを漕ぐべきだ。しかし、彼はとにかくペダルを漕ぎまくると言った。それでは永遠に目的地にたどり着かない。

しかし、実際に一日5000枚撮ってたころの彼の写真は凄かった。ひょっとしたら奇跡が起こって、感動したお金持ちがパトロンになってくれる可能性もあるかもしれない、とさえ思った。しかし、貯蓄が尽きて雇用保険も切れると生活に追われるようになり、とたんに撮る枚数が減って、それに応じて写真のレベルも落ちてしまった。

私の周りには写真にハマって仕事をやめてしまった人が結構いる。そういう人たちは思い切ったことをするだけあって、みんな写真の実力は高い。しかし、写真が上手ければプロとして稼げるという単純なものではない。仕事を辞めて背水の陣を敷くのも時として有効だと思うが、具体的な計画と2−3年は食べていけるぐらいの蓄えがないのならば、考えなおしたほうが良いように思われる。

先日も文芸翻訳家について書いたときに述べたが、そもそも、目指している職業が本当に実在しているのか? これからも存在し続けるのか? ということはよく考えたほうが良いと思う。どんなに極めても、たとえ世界一になっても、生計を立てるだけの収入が得られない分野というのも存在する。もちろん自分がその道で唯一のプロになるのだ、という気骨を持てるのならば素晴らしいと思う。

「好きなことをやれ」というのは正しい。しかし、それだけでは不十分ではないだろうか? 情熱、適正、収入の3条件を高い次元で満たすのが天職だと思う。「才能」という言葉を安易に使うのは気が引けるが、どれだけ好きでも向いていないこともある。それに適正があれば上達も早く、努力自体が楽しくなって努力だと感じなくなるので、やはりある程度の適性は必須だろう。情熱と適正という2つの要素を満たしていても、お金にならないことでトップになっても職業にはできない。

私は最初から会社勤めにはまったく興味がなく。放浪生活から帰国した後は少しだけ勤めて直ぐにフリーの翻訳者になった。そしてだらだらと「名盤を作る」という夢を追ってきた訳だが、写真を始めてたった2−3年でプロとして活動するようになった今ではなぜ成功しなかったのかよく分かる。悔しいが音楽に関してはシンガー・プレイヤーとしての適性が足りなかったと認めざるをえない。パフォーマーとしての自分の適性に早い時期に見切りをつけて、作曲とプロデュースに専念していればもう少し可能性もあったかもしれない。10年、20年と夢を追い続けるとやめるにやめられなくなる。「この山にこんなに時間を掛けて登ったのに、今さら他の山に登るの?」という考えが浮かんでしまう。

一意専心で遮二無二に3年やってまったく結果が出ない場合は諦めたほうが良いと思う。遮二無二にできない場合はそもそも情熱が足りない。極めてもお金にならない分野は、自分の時間を作りやすく且つあまり苦にならない本業を持って、気合の入った趣味にするのが良いと思う。